11月3日（土）：資料保存ワークショップ番外編「ラップ？を作る！」

2022年最後の番外編となったこの日。
職人らしく、道具を作るということをしました！

どんな分野の職人さんもその道を究める人は、自分の扱いやすいよう工夫した道具をも作るとよく聞く。
”ものを作るための道具を作る”ということに深く感動を覚えるのでした。
究めた職人さんのようなことを行うことに興奮していた。

この日作った道具は「ラップ」。
綴じ、背を整えた後、小口をきれいに削るためのペーパーやすりを木の棒に貼り付けたもの。

山野上禮子先生の作られたラップを参考に
主宰の堤さんに教えてもらう。


ペーパーやすりも木の棒もホームセンターで簡単に手に入る。
木の材質は特に指定はないようなのでサイズ、山野上先生のラップに近い大きさにカットされた木材を用意。


■　材料

・ペーパーやすり　#100, #80 の2種類
・木材　杉材　300×12×30（この木材とサイズに限定ではない。）
・膠
　膠の扱いは過去ブログ




■　作り方

1.　膠を水に浸して、湯せんでなめらかになるまで溶かしておく。
※冷えるとすぐに固まるので、作業スペースの横に熱源を置いてあたためておくのが良い。
※熱に強い刷毛、筆を使うことをおすすめする。
2.　机に汚れよけに、古新聞などをあらかじめ敷いておき、その上にペーパーやすりを裏向けに置く。
3.　木材の30幅の面に刷毛で膠を塗る。
4.　乾かないうちに速やかに膠を塗った面を2に付ける。ずれないようにぐっと手で押さえる。これをペーパーやすりの両サイドから行う。
5.　新聞紙などを当てて、わずかな時間プレスする。
6.　プレスから出したら、木材の端でカッターでペーパーやすりを切る。
7.　木材の反対の面も同じように2～6の作業を行う。

この作業を#100と＃80とそれぞれ行い、
両面#100と#80の2種類のラップを作る。







この日の作業はここまで。


2022年の資料保存ワークショップ番外編は、大変化でした。
それも喜ばしいこと。
主宰の堤さんの恩師である山野上禮子先生がこの世を去られてしまったい、とうとうお会いできなかったのは誠に残念なことでしたが、先生の大切なお道具たちを譲り受けました。
大きなバトンを預かったような、そんな気もしています。

2019年から始まったものことあとりえ一頁での資料保存ワークショップ番外編。
はじめは小さな部屋で大した道具もなく、みなさん持ち寄りの道具でほそぼそ、
そこから、堤さんのお知り合いに使われなくなったプレスやかがり台、道具類を寄贈して頂き、大学から道具を移動させたりし、アトリエを通り側の大きな部屋に移動、
メンバーにもアトリエっぽくなってきたね～なんて、言われて、
でもコロナで思うように開催できなくて、やっとまたここ1年ほどで毎月開催できての2022年。
今は、製本工房みたいだね！とメンバー自画自賛です。


さて、頂いた道具類に触れ、2023年はどんなものが生まれるでしょうか！？
楽しみしかありませんね、


図書館総合展2022のポスターセッションへの出展から始まった
東京の仲間たちとの活動「修理系司書の集い」との連携もできるといいなぁ。

あ、修理系司書の集いでは、
図書館の館種を超えて、現場で修理に取り組む職員の身分や環境、マニュアルや引継ぎのこと、困っていること等を調査するものでした。

～アンケートの募集は図書館総合展2022の会期：2022年11月31日で終了しました～
アーカイブで2023年11月まで閲覧可能です。

おかげさまで期間中の閲覧回数は、1356件
アンケートの回答は、68件

ご協力くださった司書の皆さま、本当にありがとうございました！
ここでの回答や質問は、今後ＨＰか何かで引き継ぎいだ活動をしていきたいと話していますよ。



山野上先生所蔵だったカッターKRAUSSくん。
使ってみた！なメンバーTさん。


2022年もこのブログをご覧頂き、興味をもって下さった皆さんに感謝いたします。
2023年もどうぞよろしくお願い致します！


次回開催は、
1月21日（土）
13：00～17：00
途中参加途中退場あり
この日は、製本作業をお休みし道具整理となる予定です。

お問い合わせは、こちらまで。
atelier.1page★gmail.com
（★マークを@に変えて使用ください。）



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