8月26日(土):資料保存ワークショップ番外編「花布を編む!・・・の前に小口の整理」

前回は表紙となるカルトンの大きさを整えたので、今回からいよいよ花布編みの作業か!
と思っていましたが、私のはケースや布張りの元表紙なんかも綴じ込んでいるので、本文紙は厚みが違ったり紙質が違ったりでバラバラ。その為小口はガタガタと整っていません。

主宰の堤さんに確認すると、これらを一旦力紙の大きさに揃えたほうがよい、となりました。
力紙は、寒冷紗で包んだ状態の本文の一番外側になっている紙です。



力紙の天地中央の3か所、背から小口までの寸法を測ります。
表紙側裏表紙側両方。
その中で一番短い部分に合わせて、それ以上出ている部分を切ります。
この時、表紙、裏表紙と別に考えるのではなく、両方の中で一番短い幅に切ります。
なるべく全体の形を合わせるという考えです。
力紙→見返し→白見返し→ 
と1枚ずつ順に用紙の下には薄い金板を挟んで
メスかコビト―を使用して切ってゆきます。


しばらく取り換えていなかったメスの刃。
切れ味は確実に落ちていたので、意を決して、というほどではないが、
堤さんに見て頂きながら、ペンチで恐る恐る新しい刃に変えました。
やはり、メスですからね。
ペンチで慎重に刃を取り換えるのですが、慣れていないとどういう動きをするのか読めなくて、おっかなびっくり。恐ろしいのです。

斜めになった刃全体を使うのか、先っちょを使うのか、
これまで、要所要所で悩みながら使っていましたが、
先を使うのが良い、と体感しました。
道具に関しては、”もったいながる”ことが成功への遠回りになるのかもしれないと思いました。
ことに刃物に関しては。
切り落としてしまった紙は再生できません。
1発勝負!
最高の状態で使うべきですね。
言わずもがなメスの先は細い。
この先で2,3回、しかも金板で受けて切りますから、すぐに刃はダメになるでしょう。
しかし、もっていながらず、次の作業の時には取り替える。
心がけたいと思いました。



今日はここまで。

他の皆さんは、KRAUSSくんでカットしたり、かがり台で本文綴じの終盤に差し掛かっていたり。




さて、暑さはまだまだですが夏の終わり。
珍しく午前スタートだった資料保存ワークショップ番外編。
午後は課外活動!と称して、主宰堤さんのご提案でお隣滋賀県の大津、
琵琶湖畔の公園という素晴らしい眺望にあるレストランでドイツビールとドイツ料理のランチ会。
30分ほどでちょっと旅行気分の京都の雑踏とは全く異なる景色の中に。




たっぷりのウィンナーやソーセージ、泡がきめ細かくい白や黒のビールを楽しみました。
たまにはこういう会もいいもんです。






ドイツレストラン
ヴュルツブルグ



次回開催は、

9月23日(土)
13:00~17:00

途中入退場可能



お問い合わせは、こちらまで。
atelier.1page★gmail.com
(★マークを@に変えて使用ください。)


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