7月29日(土):資料保存ワークショップ番外編「表紙用カルトンの断裁とフランスから帰国中の友人家族の見学」

フランス在住の大学時代の友人家族が見学に来てくれた。
なんでも息子君たちがものづくりの現場を観たいということから。
ルリュールの本場、フランス在住の人の見学。
地元でプロの仕事が見れそうなのに、ちょっとかなり恥ずかしいのですが
まぁ興味をもってくれたのがうれしく、メンバーには事情を伝えて、見事にみんなの予定の会う日に開催できました。

かがり台で綴じる作業の人、
花布を編む練習をする人、
綴じ穴をグレッケする人、
私は表紙になるカルトンのカットをする人、






そんなそれぞればらばらの工程を見てもらいました。
とにかく、製本は細かな工程をたくさん経るものだと、知ってもらえたらこの日はOKかな、と。

心遣いしてもらって、帰国前には向こうでしか手に入らないような美しいマーブル紙や
ずっと探していたKOBITOを入手してきてもらいました。
ありがたい!
ちゃんと生かしたいな。



しかし、KOBITOは道具の名前ではなく、商品名かもしれないということが分かる。
買ってきてもらったナイフには「PELTEKO」と書かれていた。
おまけに、刃のサイズにもバリエーションがある?
あとりえ一頁にあるKOBITO用の替え刃は#60、PELTEKOは#58。
サイズが異なり、なんとも差し替えづらい。
よくよく使い込むうちに差し替えやすくなるのだろうか。。。
入手して来てくれた友人でさえも、珍しい形のナイフに興味津々。
紙のことなど、日本で手に入らないものなどあればいつでも言ってね、と言ってくれる
ありがたい繋がりである。



さて私は、天地をラップで削って整える作業を終えて、
表紙用の大きすぎるカルトンの余分な部分をカットする作業。
これまでで一番KRAUSSくんを使った日でした。
本文から天地小口と1cmくらいの余裕を残して
背と天で直角が出るように、背からカットしてゆきます。
ためらいがあると、切り口はシャープになりません。
全身使ってカッターのハンドルを引き下ろします。
結構、怖い。
切り始めるのは、一番長い辺から。
私は背に当たる部分から始めました。
背の次は、隣接する天か地か。
切る度、三角定規を2本使って直角が出ているか確認します。
練習用にメンバー手持ちの本のケースをばらしたボードで試し切り。
こういう時のために職場(本職は大学図書館司書です。)で出た廃棄するケースを取っておこうと思いました。

作業後の休憩のお茶の時間は、友人のフランスでの生活の話、日本との違いなど初めて会うメンバー達も気さくに会話を楽しんで、文化の違いに驚いたり、また発見したり、楽しい時間でした。


次回開催は、

8月26日(土)
9:00~12:00 ※午後の課外活動のため午前開催です。
途中入退場可能



お問い合わせは、こちらまで。
atelier.1page★gmail.com
(★マークを@に変えて使用ください。)


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